マンション価格とリフォーム程度の関係についての調査

マンションを売却する場合、どこまでリフォームをすればよいでしょうか。
掃除だけでよいのか、少し手を入れたほうが高く売れるのか。
マンションの売却相談では必ずといっていいほど話題になるこの問題について、データを取って検証してみました。

マンションの抽出方法
当社の最寄沿線であるJR京浜東北線「大宮」駅〜「川口」駅までの各駅ごとに、以下の条件に該当するマンションを抽出し、各マンションの売買事例を分析することによりリフォーム程度とマンション価格(坪単価)の関係性を検証します。なお、抽出物件はリフォーム内容のわかるものに限りました。

マンションの抽出条件

・最寄駅 JR京浜東北線「大宮」駅〜「川口」駅の各駅より10分圏内
・専有面積 60u〜90u
・築年数 築10年〜24年
※各駅勢圏で平成24年2月までの過去1年間で取引された代替競合する物件群を抽出。

リフォーム程度
リフォーム程度をおおむね以下の尺度で分類しました。リフォームAはフルリフォームと呼ばれるもので、リフォームCはほぼ何もしないそのままの状態となります。

リフォームA ルームクリーニング+内装(クロス・建具等)+水回り(風呂・洗面台・キッチン)
リフォームB ルームクリーニング+内装(クロス・建具等)
リフォームC ルームクリーニング程度

調査結果
まず、抽出したマンション(計164戸)のリフォーム実施状況を確認します。

リフォームA 7.32%
リフォームB 18.29%
リフォームC 74.39%
過去1年間に取引されたマンションのうち、そのほとんどはクリーニングを行った程度であり、リフォームして売却するというスタイルは3割にも満たないことがわかりました。
特に個人間売買では特段の理由がない限り、売却にあたってリフォームは行われていないようです。逆にリフォームが施されている物件としては、不動産業者等が販売する「リフォーム済物件」や「リノーベーション物件」などとなるようです。

では、次にリフォーム程度とマンション価格(坪単価)の関係を見てみましょう。
単価の比較を行うために各駅勢圏ごとの集計としました。
最寄駅 リフォームA リフォームB リフォームC
大宮 984,000 903,000 1,010,000
さいたま新都心 - - 1,420,000
与野 - 1,230,000 1,100,000
北浦和 864,000 1,150,000 1,090,000
浦和 1,570,000 1,250,000 1,240,000
南浦和 1,030,000 1,080,000 930,000
- - 824,000
西川口 908,000 936,000 969,000
川口 1,270,000 1,240,000 1,190,000
大宮〜川口 1,090,000 1,140,000 1,100,000

調査結果について
当然採算を考えるとマンション価格(単価)はリフォームAを施した物件が一番高位になるはずですが、上記の結果からは明確にその傾向が確認できませんでした。「浦和」及び「川口」駅勢圏では一部その傾向が認められましたが、その他の駅勢圏ではリフォーム程度の差が価格に与える影響はそれほど大きくないと言えそうです。
また、買主側のニーズとして自分自身でリフォームをしたいのでその分本体を安くしてほしいという声を多く聞きます。よほど完成度の高いデザイン性に優れたリノーベーションでない限り、ルームクリーニングやベーシックなリフォームまでにとどめておくことが重要で、かつ、それはマンション価格を上昇させるというより、広告宣伝・販売促進的な働きをするに過ぎないと保守的に認識しておく必要がありそうです。

調査結果

・完成度の高いものでない限り、リフォーム程度が価格に与える影響はそれほど大きくない
・完成度の高いフルリフォーム物件の場合でも、昨今の情勢で値引きに応じる業者も多い
・買主側のニーズに合致しない物件は売れ残る(=マンション価格の下落)
※今までのようなお仕着せのリフォームではマンション価格の上昇までは望めない状況

調査データ *research data

リサーチセンター

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